このページでは、子供向けプログラミング言語 ScratchのScratch Wikiの日本語化の現状について説明します。
Scratch Wiki
子供向けプログラミング言語のScratch(スクラッチ)のマニュアル(説明書)は、Scratchコミュニティーサイト内に「Scratch Wiki」(スクラッチ ウィキ)という名称のページで用意されています。
Scratchコミュニティーサイトを日本語表記設定にした状態でそのページを見ていただくとわかりますが、実は現在、Scratch Wikiの多くの部分は英語のままです。
これは、Scratchのエディターに組み込まれた機能説明であるオンラインエディターやオフラインエディターの[ヒント](英語版のTips windowのこと)についても同様で、ヒントはScratch Wikiよりは日本語部分が多いとはいえ、日本の子供が一人でそれを見ながら学習していくのはまだ無理だろうという程度の翻訳の進み具合です。
Scratch Wikiの日本語化は、数年前からScratchコミュニティーサイトのフォーラムで公に話し合われ(こちら)、現在、複数の有志がボランティアで作業を進めはじめています。
皆さん、本業である学業や仕事の合間を縫っての作業なので、かなり大変なようです。
Scratch Wikiではありませんが、Scratchコミュニティーサイトやエディターの日本語への翻訳をしている方たちのフォーラムで、専門用語を共通の日本語訳に揃えたり、文章の表現方法の統一や、機能的な内容として英語マニュアルの表現に疑問のあるものをどう書いていくかなど、ただ単に英文の翻訳をするのとは違った問題についての話(こちら)がいろいろと出ていました。
Scratch Wikiの日本語化の有志グループはまだメンバーが少なく、一応年齢等は問わないというスタンスでボランティアを募っています。
ですが、基本的にScratchは子供主体であることを良しとするというコメントを、Scratch Wikiのドイツ語化を担当したドイツ人のスタッフ(自主的にオンライン経由で日本語化のサポートに入っている方)とScratchコミュニティーサイトやエディターの日本語翻訳を行っている日本人でこのScratch Wikiの日本語化の有志グループのディスカッションを自主的に取りまとめている方の両方がしていました。
Scratchの経験期間(Scratchコミュニティーサイトでアカウント登録をしてしばらくして認められてなれる、Scratcherになってからどのくらいの期間がたったかなど)も実質的には問われるようなのですが、とにかく、申請はこちらのリンクでできるようです。
Scratch Wikiの日本語化のフォーラムのコメント(こちら)をはじめから直近のものまで読んで理解した上で、時間の捻出ができ、Scratcherになってからの期間(Scratchを使いこなせることが証明できれば良いのだと思います)など、日本語化のボランティアになれる条件をクリアしているとご自身で思う方は、是非参加を申請してみてはいかがでしょうか。
Scratch 発祥のもとであるアメリカやその他の英語圏では、Scratchの基本事項と、充実したマニュアルであるScratch Wikiやエディターのヒント、Scratchコミュニティーサイトから提供されているチュートリアルなどの利用方法を子供に伝えた後は、大人が見守る中で子供自身に試行錯誤でプログラミングを体得させる学習方法を進めているようです。
日本でもこういった日本語のマニュアル類があれば、プログラミングを同様の方法でもっとたくさんの子供たちに、子供たち自身の力で自由に楽しく習得してもらうことができると思います。
日本語化が気になって仕方がない私ですが、十分すぎるほど大人の私はScratchの日本語化が進むのを楽しみに待ちながら、子供たちに指導する大人の方へのサポートに力を注ぐことにします。
コメント
https://wiki.scratch.mit.edu/wiki/Scratch_Wiki#Japanese
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